心臓という生命を維持する上で重要な臓器を扱う心臓血管外科では、まず何より「学び、考える」ことがやりがいに繋がります。患者の病状について理解を深めることで「自分には何ができるのか」が明確になっていきます。「どのように処置すれば患者が回復するか」を考えられる能力が自然と身に付くのです。また、心臓は他の診療科とも関連する可能性が高いので、心臓について学んでおくと幅広い病状に対応できる場合があります。
外科では医師の活躍がメインとなり、看護師はサポート的な立場と考えられることが多いものです。しかし、幅広い知識を持ち、機敏に動ける看護師がいるかいないかでそのチームの質が変わるとも言われています。ただ、医師が中心となり、優秀な看護師を活かしきれていないチームもあります。優秀な医師ほど、チームメンバーの活躍を尊重し、高く評価してくれるものです。心臓血管外科で勤務する際には、そのような医師のいる現場に就ければ自らもスキルアップできやりがいを感じられるはずです。そして、心臓血管外科の病棟では、手術前後の入院期間が比較的長くなることが多いものです。そのため、看護師と患者、家族が手術前の検査から手術後の経過観察、社会復帰まで深く関わる可能性が高くなります。時には不安な気持ちを抱える患者の支えとなり、少しでも前向きになれるように元気付けるのも看護師の仕事です。手術後に病状が大きく改善することも多々あるため、患者や家族から感謝された時にはやりがいを感じるでしょう。